「えらいね」「すごいね」をやめてほめる

「100点を取ってえらいね」「リレーの選手になれてすごいね」

この、「えらいね」「すごいね」という言葉を使うのを、今日からやめてみましょう。なぜかというと、この言葉は“評価するママ”と“評価される子ども”という、上下関係をつくってしまうからです。加えて、このご褒美言葉は、周囲からの高い評価というご褒美がないと満足できない、がんばれない精神状態をつくってしまいます。子どもの能力を伸ばすことにつながらないのです。
 

では、どうほめるかですが、ほめるときは結果ではなく「プロセス」を見て言葉にしてあげてください。たとえば、 テストで100点を取る前にお子さんがドリルを3回やっていたとします。その場合は、「テストに向けて頑張っているね」と声をかけてあげます。リレーの選手になる前に早く走る練習をしていたなら、「リレーの選手になりたいから練習しているたんだね」と見ていたことを伝えてあげます。それが魔法のほめ方です。
 

プロセスを伝えることは、「あなたの行動をママは見ていますよ」「応援しているよ」という子供へのメッセージになります。子どものがんばりを観察して、がんばっている事実を認めてあげてください。
 


ほめるポイントを見つけたり、ほめ方を実践したりした生徒さんの事例をいくつかご紹介します。

小1の男の子のママ
登校前に子どもが足をぶつけたので車で送っていったのですが、いつもは親が付き添うと途中で登校が嫌になり、泣きながら教室へ行っていました。今日は一人で教室に入って行ってびっくりしたことをほめてあげたいです。

ま、いっか母ちゃんより
「ママは安心したよ」「あなたが頼もしいと思った」「ほっとした」など、ほめほめポイントを伝えられそうですね。
 

小3の女の子のママ
娘が朝「のどが痛い」と言いながらも学校に行ったので、「朝のどが痛かったよね、でも学校に行ったよね。ママ心配だったよ。でも元気にただいまーを聞けてうれしかったよ。すごくほっとした。いまから夕飯作るのをがんばろ!」と伝えたいです。
 
ま、いっか母ちゃんより
「心配した」「うれしかった」「ほっとした」「ママは頑張ろうと思った」と、ほめほめポイントに必要な“ママの気持ち”が上手に付けられています。

 
小6の男の子のママ
子どもが時計を見て習い事に行く準備をし始めた時に伝えました。「きちんと着替えて、準備ができて、スムーズに出発できた。自分で考えて行動できていて嬉しかったよ」

ま、いっか母ちゃんより
「はやく着替えて!」と言わずに待ってみると、子どもが自ら行動することを見るチャンスが出来ます。「自分で計画しているんだね」とも言えそうです。
  

子どもの行動に対してママがうれしかったり助かったりしたときに、「えらいね」「すごいね」と言いがちですが、それをやめてみてください。そして、子どもの行動でママにどんなことが起こって、どんな気持ちだったのか?を伝えましょう。ママがうれしかったことを伝えることは、子どもへの無形の最大のプレゼントです。

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