子どもの自立を阻む言葉とは?
「どうしたの?いいから言ってごらんなさい?!」
このような尋問のような言葉かけ、あなたはお子さんにしていませんか?子どもが悩んでいるとき、困っているとき、私たち親は思わず言ってしまう言葉があります。
しかし、それらの言葉が実は子どもの自立を妨げ、成長の妨げになっていることをご存知でしょうか。
今回は「みつご事件簿」から、子どもの自立には逆効果となる「禁句8文」についてご紹介します。

子どもに言ってしまいがちな「禁句8文」とその影響
ママの学校9限目のテーマは「子どもに言ってしまいがちな”禁句8”」。
授業では参加者がロールプレイを通じて、これらの言葉を子どもが聞いたときの気持ちを体験しました。
子どもが「こんなに宿題できないよー」と言ってきた時、親はどう応えるでしょうか?
以下の8つの返答は要注意です
- 「文句言ってないで、はやくやりなさいっ!」
- 「やらないと、先生に叱られるよ。」
- 「じゃ、まず出来るところだけでもやってみたら?」
- 「困った子だねえ、宿題もやれないの?」
- 「いいんじゃない?嫌なことはやらなくっていいよ」
- 「頑張ろうよっ、みんなやってるんだからあなたもできる!」
- 「いつまでの宿題なの?そんなたくさんあるの?」
- 「とりあえず、朝ごはん食べちゃえば?クロワッサンよ。」
参加者からは「責められているような、また違う悩みを投げ込まれたような感じがした」という感想が寄せられました。
このような「禁句8文」は、子どもが悩んで困っているときに使うと、子どもに余計な問題を抱えさせてしまいます。
さらに「自分は出来ない人間なんだな」とレッテルを貼られている気分にさせることもあるのです。
実践!子どもの悩みへの効果的な接し方
では、子どもが悩んでいるときはどうすればいいのでしょうか?
わたしからは次の2つのアプローチが提案しました。
- 黙ってうなづく:まずは子どもの言葉に耳を傾ける
- アクティブリスニング:子どもの気持ちを言葉で返す
参考:アクティブリスニング
大切なのは、子どもの気持ちを最初に受け止めること。
大学生でさえ「宿題やりたくなーい」と言うことがあります。
しかし結局はやるのです。
子どもの成長を信じることも大切です。
授業の後半は質問コーナーとなり、参加者から実際の悩みが共有されました。

小学2年生男子のママからの質問
「今朝あった話です。昨日から咳がでていた息子が『今日学校行ったほうがいいかな?』と言ってきました。
私は息子がかなりつらいと感じているなら休んでもいいけど、見る限り大丈夫だと思っていました。
こんな時、何て言ったらいいか考えて『そっかあ』を何度も言ってしまいました」
ま、いっか母ちゃんのアドバイス
子どもの「心配」のサインとして捉え、「まだ咳が残っていて、学校に行くことが心配なんだね」とアクティブリスニングを実践しましょう。
「何言ってんのよ、行けるでしょ!大丈夫よ!」と言いたくなりますが、まずは子どもの気持ちを汲んであげることが大切です。
5歳・2歳女の子のママからの相談
「以前は『前にも言ったでしょ!』とたくさん言っていたなあと思います。
今は少なくなってきましたが、まだまだ感情的に怒ったりしてしまって、私は成長してないなあって不安になります」
ま、いっか母ちゃんのアドバイス
「今の言い方は違ったな。ほかの言い方あったな」と思えていること自体が成長の証です。
子育て5年目で「結果を出せ」というのは無茶な話。「立派な親になれ」というのは何年たっても難しいものです。
子どもが大きくなれば違った悩みも出てきますが、その時々で子どもの悩みにしっかり寄り添える自信があればいいのです。
三つ子母ちゃんの子育て経験談:同じ育て方でも違う結果
講師自身の三つ子(小学2年生)の「お片付け編」の話は特に印象的でした。
終業式の日、3人の子どもたちがそれぞれ学校の荷物を持ち帰ってきた様子が語られました:
- 3男 空(そら)(几帳面):「まま、お道具箱、きれいでしょ。ぼくね、ここに色鉛筆、ここは、ホチキスって場所を決めているんだー」
- 次男 海(かい):お道具箱を手提げに入れてきて、ちょっとぐちゃぐちゃ
- 長男 陸(りく):お道具箱がランドセルの中、フタが開くと中から脱いだ靴下5・6足、砂だらけ、削りカス、開いたままののりでぐちゃぐちゃ
3人に同じように「片付け」について伝えてきたつもりでも、その結果は3人それぞれで大きく異なっていました。
これは「親のしつけのせい」ではなく、子どもそれぞれの「素因」があることを示しています。

子育ての軸を作るために
「ママの学校」では、効果的な聞き方・伝え方を学び、お互いゆっくり成長していくことの大切さを伝えています。
参加できなかった方も録画アーカイブで視聴でき、感想をシェアすることができます。
「ま、いっか母ちゃん」が伝えたいのは「一人じゃない」ということ。
子育ての悩みは誰もが抱えるもの。
「ま、いっか1組」のクラスメートたちは、この学びを通して一歩を踏み出し、自分だけの「子育ての軸」を作り始めています。
あなたも「ママの学校」で新しい子育ての視点を得てみませんか?