〜親として大切にしたいこととは?〜
子どもが成長する中で、親として大切にしている価値観が通用しない瞬間は多々あります。
今回は、ある「価値観の違い」に気づいたエピソードをお伝えし、最後には子どもとのコミュニケーション方法についても触れてみます。
なぜ日本人は日本の大学を目指すのか?価値観を問い直す瞬間
【どうしてさ、日本人は日本の大学を目指すんだ?】 by 価値観崩壊
近所に住むインド人の方から、こんな質問を受けました。
「別に日本の大学じゃなくてもいいだろう?」
この言葉にハッとさせられました。
この言葉をきっかけに、三つ子の三男はアメリカの大学へ進学しました。
当たり前だと思っていた価値観。
それは本当に「世の常識」なのでしょうか?
子どもとの価値観の違い No.4:子育てで大切にしたいこと
親が大切にしたい価値観と、子どもが実際に持つ価値観には大きな違いがあるものです。
以下は、我が家での価値観の違いの一部です。
マンガが大好きな娘の場合
親の気持ち: 「マンガばかり読んでいると宿題が終わらないよ。テスト勉強はちゃんとやったの?」
娘の反応: 「うるさいなー。」
親としては、勉強や宿題が優先だと考えてしまいがちですが、子どもにはまた違った大切なものがあるようです。
授業で手を挙げない娘の場合
親の気持ち: 「どうして発言しないの?積極的に手を挙げるべきよ!」
娘の反応: 「うるさいなー、うざっ。」
親が期待する「積極性」も、子どもにとっては無理に発揮すべきものではないかもしれません。
18歳の息子の場合
髪を金髪にし、耳にはピアス。
親の立場から見れば、「高校生としてどうなの?」と思ってしまいます。
息子の反応: 「いちいちうるせーよ。」
親が「それはやめなよ」と言ったところで、きっと「うざい!えー」と反発されるでしょう。
うざい記念日です。
うざい記念日が来る前に、考えよう。
自分を変える:親の価値観を見直す
親として、子どもに「ちゃんとしたお母さん」であることを期待していました。
しかし、三つ子は私の思い描く理想とは正反対のことばかりをやってくれました。
- 宿題をちゃんとやってほしい → やらない
- 学校には遅刻しないでほしい → ギリギリで登校
- 忘れ物はしないでほしい → 机に宿題を置いていく
- ランドセルは学校に持っていくもの → 家に置いたまま登校
- 部屋はきれいにしてほしい → ダニが発生
- 日本の大学に行くもの → アメリカの大学に進学
すべてが覆された結果、私は「もしかしたら私が違うのか?」と考え、「自分を変える」という選択肢を持つようになりました。
私は「息子ってよくわからない生き物だ」と理解し、「私とは違う」と納得し、「もしかしたら私が違うのか?」と割り切ることで「自分が変わる」ことができるようになりました。
親の凝り固まった正しさを疑ってみよう
子どもたちの行動が「間違っている」のでしょうか?
それとも、親としての「絶対的な正しさ」が違うのでしょうか?以下のようなアプローチで、私は自分の価値観を少しずつ柔軟にしていきました。
例えば…
マンガが大好きな娘と向き合う
親の対応: 「そのマンガ、ママも読んでみようかな?」
娘の反応: 「これ、なかなか面白いんだよ。」
授業で手を挙げない娘と向き合う
発言することが良いことなのかをよく考え、親の満足のために子どもを動かしていないか、自分に問いかけてみます。
18歳の息子と向き合う
親の対応: 自分もピアスを開けてみたり、髪の色を変えたりして気分転換を図る。
すると、私も「まんざらじゃないわね」と自分自身が変ることがあるかもしれませんね。
子どもが「やる気をなくす言葉」に注意する
どうしても子どもの行動が気になる時や変えてほしいと思う時は、まず【自分を変える】ことを試してみてください。
そして、反発があれば「アクティブリスニング」を使い、子どもの話に耳を傾けましょう。
参考:アクティブリスニング
親が「やりなさい!」ということをやらせることに意味がありますか?
子どもがやる気をなくすような言葉をかけていないか、一度立ち止まってみるのも大切です。
参考:やる気がなくなる言葉がけ
うざい記念日が来る前に考えたいこと
「うざい記念日」が来る前に、親としての価値観を再考し、子どもとの関わり方を見つめ直してみましょう。
親子で大切にしたい価値観や違いについて、あと1つお伝えしたいことがあります。
続きはまた別の記事でお話しします。
最後にママの学校の礎となっている「親業」の開発者であり、アメリカの心理会社であるトマス・ゴードン博士の言葉をご紹介します。
あなたは、自分の人生をつくり上げて来たではありませんか。
今度は子供にそれをやらせてあげなさい。
あなたが与えてきた人生で彼がやりたいことはないか、彼に決めさせてあげなさい。
・・「親業」トマス・ゴードン著 大和書房・・